トスカーナのソムリエ

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2008年 08月 31日

Imbottigliamento

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畑の手入れと平行して瓶詰め作業。

栽培や醸造ほどに差異の現れない一見単純な作業だが、
丹精込めて育てた葡萄、造ったワインの品質を保つ為、
瓶詰め作業の前と後に、全ての機材、チューブ、タンク、
ワインが通る道という道、穴という穴、
執拗なまでに洗浄、すすぎを繰り返す。
言うのは簡単だが大変な手間と時間を要する作業。
時に瓶詰めよりも時間を要する。
澄み切った酒質を維持する生産者と維持しない生産者の、
非常に小さな、そして非常に大きな違い。
厳選され且つ検査を繰り返したコルクの質と、細心の取り扱い。
そして全ての作業を行う為に、
ワインを動かすのに欠かせない機材、ポンプ。
ワインに与えるストレスを最小限に抑える為に、
最新のデジタル制御されたものや医療用と同じ仕組みのものなど、非常にデリケートなポンプを使い分け、
波打つことなど無く常に優しく労わるようにワインを運ぶ。地味だが醸造の要といえる機材への惜しみない投資。

はじめに新芽の為に枝を切ったときから、呆れるほどの時間を経て、やっとワインという形になる。




by trimpilin | 2008-08-31 18:26 | ワイナリーの仕事 | Comments(2)
2008年 08月 27日

Fiano di Avellino 2006 Guido Marsella

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サンダニエーレの生ハムとサラメ・ピカンテ、
魚介のタッコネッリ、
モッツァレラとサルシッチャと夏野菜の
ラザニア風オーブン焼き、
庭のサラダと。

独特の厚みと、カルバドスと炊いた林檎。
熱さと厚さとミネラル感。
アルコール感の割りに程々に収まる味わいのボリューム。
旨みを含む強い塩気と、
ストレートだがやや控えめな酸の余韻。
フィアーノとして高いポテンシャルを見せるが、
わずかに満たされきれないフィネス。

頑固でやや偏屈なこだわりの生産者。




by trimpilin | 2008-08-27 21:25 | 晩酌 | Comments(2)
2008年 08月 26日

Sfogliatura

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連日の除葉作業。

産地や生産者、気候、天候、年、
日照や風通し等目的の比重によって、
時期やタイミング、除葉の量などは様々。

一本の樹、一房の葡萄、一枚の葉ごとによっても、
樹のポテンシャルや樹齢、枝の長さや太さ、状態、
葡萄の生育具合や色付き具合、位置、間隔、
葉の数や大きさ、保水状態、覆い具合、方位など、
様々な要素を立体的、複合的に考慮し葉を除く。

広大な畑の全ての樹の葉を、一枚一枚手作業で除いていく為には、
ゆっくり停まって考える暇など無く、歩き続けながら素早く手を動かし続ける。
さながら単調な流れ作業のようだが、次の一歩でそこを立ち去ってしまうまでに、
パズルゲームのように目まぐるしく頭と手を動かし続ける。

実際には人間が五感で感知し得る差異は現れないだろうし、誰もそこまでは気にしないだろうが、
除葉に限らず全ての作業中にいつも自分が意識していることは、
ひとつの選択、行為によって、例えば目の前のこの一枚の葉を除くことによって、または残すことによって、
出来上がるワインの味がどうなるか。

ソムリエである自分が葡萄畑に立つ意義。




by trimpilin | 2008-08-26 02:23 | ワイナリーの仕事 | Comments(4)
2008年 08月 23日

ワイン王国 46号

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先週8月15日に発売されました、
「ワイン王国」46号より、
連載を始めさせて頂きました。
ご興味の有る方はご覧になってみてください。






by trimpilin | 2008-08-23 00:13 | 情報 | Comments(2)
2008年 08月 22日

飛び出し注意

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早朝5時に起床。まだ暗いキャンティ街道を車で走り、日の出前の6時には畑に立つ。

 早朝の田舎道は殆ど車も無くやや速いペースで走っていると、道路脇からいきなりハリネズミが飛び出してきた。急ブレーキで減速すると、先方はこちらの車線の真ん中で丸まり、針の山となって動かない。踏み潰さないように跨いでいく。
 気を取り直して、また快調に走っていると、今度はきつね色の大きな猫くらいの動物が飛び出してきて、道路の中央近くまで出るとさっと引き返して繁みの中に消えていった。またもや急ブレーキで減速。猫にしては大きな尻尾と、三角に尖った大きな耳。きつね色で当たり前、まだ子供の狐だった。
 再度気を取り直して仕事へと向う。葡萄畑に囲まれた緩いアップダウンのカーブを走っていると、今度は右から左に、やはりきつね色の大型犬くらいの動物が凄い速さで横切った。また慌てて急ブレーキで減速。綺麗なシルエットとガラス玉のようにまん丸の大きな目、犬?かと思ったがよく見ると、頭に子供の手のひらほどの小さな角を二つ蓄えた小鹿だった。
 更に気を取り直して走る。アスファルトが無くなりワイナリーに続く山の小道。ここまで色々出てくると、最後にもう一回と期待しつつ山道を上っていく。カーブを抜けたところで小道から左の森の中に向かって駆けていく、期待に応えた最後の一匹は、黒に近い焦げ茶色の小さな仔狸。目の周りと所々に少し白が混じった小さなタヌキ。流石に何となく予想していたので、急ブレーキは無し。
冗談のような今朝の出勤風景。
 田舎道なので深夜や夜明け前は、毎日と言って良い程かなり頻繁に動物が出てくるけれど、30分ほどの道のりで次々と4種4匹はまるでコント。段々と大きくなっていったので、最後は馬でも出てくるかと思ったら、シメはとぼけ顔の小さなタヌキ。山の動物たちが勢ぞろいで迎えてくれた。
 以前、深夜に仕事からの帰宅途中、我が家に向かう山の一本道で豚ほど大きな猪に出くわした。その時は横切ったのではなく一本道をこちらと同じ方向に上っていたので、しばらく後ろに付いて走ってから律儀にウィンカーを出して追い抜いた。先方も逃げるでもなく引き続きマイペースで坂を上り続けていた。
車だったから良かったけど、バイクではちょっと会いたくない。




by trimpilin | 2008-08-22 03:41 | 生活 | Comments(4)
2008年 08月 20日

Pietra Nera 2005 Marco de Bartoli

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プロヴァンスで買ったサラミ、
スパゲッティ・アル・ポモドーロ、
庭のハーブでマリネした豚のソテー、
じゃが芋のオーブン焼き、
ボーフォールと。

素っ気無い程のシンプルさの中に実直な滋味。
程好い酸でやや短くも思わせつつ、
唇にじんわり残る旨みと潮味。
ナチュラルな味わいと、造り手の姿勢、
ふたつの意味で感じる"自然体"。
料理に寄り添う指針である"なんとなく空く一本"。




by trimpilin | 2008-08-20 05:30 | 晩酌 | Comments(0)
2008年 08月 19日

旅の終わり

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山へ、海へ、畑へと、
2000km以上の道のりを走って帰宅。
運転好きには堪らない旅。

訪ねて、見て、食べて、飲んで、
一番楽しいのはやはりワインを眺めている時。
生産者から直に、こだわりの酒屋で、
スーパーで、はたまたビオ専門のcoopで、
欲しかった一本から、
聞いたことも無い造り手まで。

充実の旅。







by trimpilin | 2008-08-19 07:17 | ワイン | Comments(0)
2008年 08月 16日

晩ご飯

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昨日の晩ご飯は、
7月から予約しておいた
ミシュラン・ビブ君印のビストロへ。

今日は一転、
朝市、総菜屋、酒屋で買った、
土地の食材、惣菜、ワインをホテルで。

バゲット、全粒粉と無花果と胡桃の田舎パン、ミント風味のタブレ、茹で野菜のサラダ、豚頭ハムのサラダ、
鴨のリエット、バジルとニンニク風味のコロッケ、唐辛子風味のグリーンオリーブ、バジル風味のグリーンオリーブ、
土地のチーズ2種類、チョコレートケーキとパリブレスト。
Viognier Vin de Pays de Vaucluse 2007 Domaine du Coulet Rouge

またいつもの買い過ぎ癖。




by trimpilin | 2008-08-16 06:26 | お店 | Comments(2)
2008年 08月 14日

夏休み

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早朝5時から車を700km走らせて、
南仏Chateauneuf du Papeへ。
独特の低い仕立てと大きな石。









by trimpilin | 2008-08-14 20:18 | ワイン | Comments(2)
2008年 08月 12日

Macon Milly Lamartine 2006 Comte Lafon

d0139594_22351992.jpg水牛のモッツァレッラと
庭のプチトマトとバジルのカプレーゼ、
魚介と庭のズッキーニのキタッラ、
手羽と黄ピーマンの煮込みと。

バニラよりもココナッツほどに甘い香りの第一印象。
ひとつ落ち着いて、果実。
柑橘だが樽の甘みと相俟ってキレのあるトロピカル。
重厚でもなく、シリアスでもなく、
程々のスケールで分かり易い美味しさ。
バランスの取れた中庸さのなかで、
澄んだ酒質と、やや直線的な酸の質。
鋭い酸の割りに若干纏わる終わり味。
ムルソーの大御所によるビオディナミは、
農法と味のタイプは無関係とは言え、
個人的にはあまり自然を感じさせない味わい。
綿密な計算による数値の上で保たれたバランス。




by trimpilin | 2008-08-12 23:58 | 晩酌 | Comments(0)