トスカーナのソムリエ

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2008年 02月 28日

Benvenuto Brunello 2008

d0139594_220164.jpg今年もまた、
Consorzio del Vino Brunello di Montalcino
による試飲会がモンタルチーノで開催された。

153の生産者が参加した今年の主なアイテムは、
Brunello di Montalcino 2003と、
Rosso di Montalcino 2006。

2つ星の2002年とは打って変わり、
協会による2003年ヴィンテージの公式発表は4つ星だが、
雨に泣かされた2002年とは逆に、雨が少なく難しかった年。

酸とタンニンを咀嚼するような旨みの伝統的な味わいと、
より柔らかく丸みのある現代的な造り、
どのようなタイプの造りにしても、
もしくはそのどちらにも当て嵌まらずに、
果実感が驚くほど綺麗に抜き出たものが、ごく少数ある。




by trimpilin | 2008-02-28 22:06 | ワイン | Comments(2)
2008年 02月 26日

夕食会

d0139594_5555174.jpgこの時期恒例の試飲会が行われているモンタルチーノへ。

イタリアの父と兄のように尊敬しているワインの師匠に呼んで貰い、
今年もまたブルネッロの生産者たちが集まる夕食会に出席した。
今年の試飲会には出展をしなかった、
ブルネッロのトップに名を連ねる3人の生産者と同じテーブルに着き、
彼らのワインも試飲しながら食事を頂く。

自分たちのワインについての真摯な認識と分析。
決して全ての飲み手が気付く訳でない小さな差異へのこだわり。
その理由、ではどうするのか、なぜ。
積み重ねられた知識と経験、ぶれない味覚と信念。
そして何よりも、情熱と愛情と誇り。

沢山の雑談や冗談や笑いの、楽しい夕食会。
経験と自省と感動の、頭を殴られるような素晴らしい時間。




by trimpilin | 2008-02-26 06:16 | ワイン | Comments(0)
2008年 02月 24日

Borro del Diavolo Chianti Classico Riserva 1999 Ormanni

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ソプラッサータとフィノッキオーナ、
くたくたに茹でたチーマ・ディ・ラーパのオレキエッテ、
暖炉で焼いたサルシッチャ、
庭の黒キャベツと白いんげん豆を赤く炊いたのと。

キャンティらしい‘赤’に、はっとする艶と照り。
とろんとするほどの口当たりの滑らかさ。
‘赤い’果実感と酸、甘み、熟成感、
完全な熟成の一歩手前の、
わずかに若さが見え隠れするバランスの妙。
赤と黒、硬と軟、強と弱、
全てのバランスの点の位置が、
自分の嗜好にとって理想の形を描く。




by trimpilin | 2008-02-24 11:05 | 晩酌 | Comments(0)
2008年 02月 22日

Chianti Classico Collection

d0139594_10132185.jpg今年もまた、キャンティ・クラシコ協会による、
ANTEPRIMA(プリムール)の試飲会が行われた。

今年は132の生産者が参加し、
2006年をはじめ、2005,2004,2003年、
そして昨秋収穫され醸造されたばかりの2007年が樽から、
2006,2005,2004,2003,2001年のRiserva。

全体的にバランスの良い1年となった2006年と、
生産者によってかなりバラつきが出た2007年。
いずれにしても、わずかな気候、立地の違いから、
哲学、技術、努力、運、心意気まで、
生産者によって異なるので一概に年で括れるものでもない。

勿論全てではないが、変え難い立地条件等と共に、その人となりが大きく表れるワインの味。
一番飲む機会の多いワインのひとつであるキャンティも、無数の生産者の中から惹かれるものは自ずと限られてくる。

ともすると、テーブルの前で栓を抜くだけで、ウマイ、マズイと口にするのは簡単なソムリエという職業。
それが仕事である部分もあるし、真面目に造れば必ず美味しくなるというものでもないのがワインなのだが、
毎日誠実に土にまみれ葡萄を愛おしむ生産者の手、顔と対面する度に、
こちらもテーブルで軽々しくウマイ、マズイじゃない、小さな仕事の違いから来る味の違い、意味の違いまで、
しっかりと理解し判断できていかないといけないといつもながらに思わされる。

素晴らしいワインを造る小さな新しい生産者とも出会い、出勤前の限られた時間ながら有意義な試飲会。




by trimpilin | 2008-02-22 10:55 | ワイン | Comments(4)
2008年 02月 21日

Calderara Sottana 2004 Tenuta delle Terre Nere

d0139594_858510.jpgカルチョーフィのフリッタータ、
庭のフィノッキオのピンツィモーニオ、
庭のフィノッキオの葉のズッパ、
豚足の煮込み、
ちりめんキャベツの薪火焼きと。

40年から140年以上の樹齢。
淡い色調。
若干青っぽくも熟した果実感を持ちつつ、
繊細で清涼感のある香り。
口当たり、酸、余韻、
シチリアと答え辛い、
きれいなバランスと繊細な酒質。
かなり意識して造られたことが伝わる。
‘エトナは地中海のブルゴーニュ’という、
Marco de Graziaの言葉にも、
思わず肯いてしまう部分もある。




by trimpilin | 2008-02-21 09:00 | 晩酌 | Comments(0)
2008年 02月 19日

オリーブオイル

d0139594_20433832.jpg我が家の2軒隣にある、誠実な普段飲みのキャンティを造るワイナリーに、
オリーブオイルを買いに行く。

統計では日本人のオリーブオイルの平均年間消費量は250ml。そこには例えばオリーブオイルをほとんど使わない世代の方々なども数に入ってるだろうから、今日日、イタリア料理を食べ慣れた家庭の年間消費量はもう少し高いだろう。

基本的に365日ほぼ毎日イタリア料理を食べ、かつイタリアでも特にオリーブオイルを多用するトスカーナ料理を骨太なレシピで作る我が家では、イタリア人の平均年間消費量12Lと同じくらいは消費する。

我が家の食卓には庭で採った自家製のオリーブオイルをはじめ、産地や品種の違う複数のオリーブオイルを常備し、料理の相性によって風味や強さを使い分ける。その様は、まるで日本の食卓に置かれた醤油のように、身近で、無くてはならない存在だ。

きれいに剪定が済んだばかりの、凛とした葡萄畑とオリーブ畑の間を抜けワイナリーに入っていくと、
侯爵の称号を持つマルコがちょうど表に出てきたところだった。
「やあ、元気?オリーブオイル?勿論、どうぞ。」
カンティーナの中に招かれると、小さなプラスチックのカップを持ってタンクへと。
タンクから2種類のオリーブオイルをカップに注ぐと、おもむろにコメントを求められる。

そこから話はオリーブの出来、葡萄の出来、ワインの出来、品種の話、クローンの話、醸造の話、樽の話、剪定の話、畑の話、、
結局ワインもティスティングしながら、3分の道のりが1時間以上の立ち話。
ぶら下げて帰ったオリーブオイルの瓶はさっそく食卓へ。

冬の間のひととき、のんびりとしていたワイナリーは、またそろそろ動き出すところ。




by trimpilin | 2008-02-19 20:48 | ワイン | Comments(0)
2008年 02月 16日

Maria Costanza Rosso 1997 G.Milazzo

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自分で作ったフィノッキオーナ、
オレンジのジャムでマリネしたロスティッチャーナ、
山羊乳の青カビチーズ、サント・モール・ド・トゥーレーヌ、
コンテ、
ゴマを塗したタラッリと。

シチリア土着の黒葡萄Nerello Cappuccioで、
弱発泡性白ワインを造るちょっと変わった生産者。
あまり見かけることの多くない熟成したNero d'Avola。
バランスの良い熟成感と酸の奥に見える、
元にある骨格というよりは豊満さ。
若干のビオ臭、心地良い熟成感。
オレンジと豚の風味と甘みとの相性。




by trimpilin | 2008-02-16 11:42 | 晩酌 | Comments(5)
2008年 02月 14日

パン

d0139594_2202436.jpg空気は冷たいけど、冬晴れの良い天気。

いつものように暖炉に溜まった灰を掃除する。

庭から今日の分の薪を運びながら、
いつものようにルラに枝を放ってやる。
凄い勢いで駆けていくと、
枝を咥えて戻ってきて、
得意顔で尻尾を振る。

下の町までパンを買いに行く。

夏でも冬でも朝でも夜中でも、
いつでも粉まみれでいる働き者の夫婦。
その誠実さと真っ直ぐさと強さがでたパンの味は、
ちょっと他では食べられない。

パスタとパンと自家製サラミでいつもの昼食。
パンは塩の入ってない、間抜けなトスカーナのパン。
噛んでいると、ふわふわ過ぎない弾力と、小麦の味がある。
オリーブオイルと塩だけで、いくらでも食べれてしまう。

昼ご飯を食べたらば、
いつものように深呼吸をして、仕事へ。




by trimpilin | 2008-02-14 22:17 | 生活 | Comments(2)
2008年 02月 11日

Echezeaux 2005 Gros Frere et Soeur

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パタ・ネグラの手切り、
Conviviumのクラッシックなテリーヌ、
サルシッチャとラーペのラビオリ、
キアニーナのローストビーフ、
コンテと。

若過ぎを承知で開け、若飲みも楽しめる造り手。
腰のある繊細さと、淡さのある若々しさ、果実感。
イタリアでは出会い辛いバランス。




by trimpilin | 2008-02-11 02:57 | 晩酌 | Comments(2)
2008年 02月 09日

いつもの道

d0139594_10295712.jpg門を開けて150ccのスクーターで仕事に向う。

オリーブ畑とブドウ畑に囲まれた道を抜け、
木々に覆われた緑のトンネルを下っていく。

小さな街を過ぎると左手に大きな修道院。
1300年代に建てられた建物の中では、
今でも修道士たちが薬草酒や香料などを作っている。

ガリレオの名が付いた道を上りきると、
丘の上のカーブの先に、
花の大聖堂と赤レンガ屋根の街並みが広がる。

ミケランジェロの名が付いた道を下り、街のふもとに辿り着く。
宝石店が連なる、街の象徴である橋を左に見ながら、隣の橋を渡り中心街に入る。
石畳を走り、ミケランジェロやマキャベッリたちが眠る教会と、ダンテの像の前を抜けて、店に着く。


感動した凄さが、自分にとって当たり前になった時に、初めて見えてくるものもある。
慣れてしまわずに、感動する気持ちを忘れない大切さもある。

どっちの気持ちも忘れずに、いつまでも成長し続けたい。


大事なのは、変わってくこと。変わらずにいること。




by trimpilin | 2008-02-09 10:39 | 生活 | Comments(4)